空気が震えた。
否。
震えたなどという生易しいものではない。
明確な意思。
何かの現象をなそうとする力。
アルフレッドは、進めていた足を止める。
意思の出所を探れば、黒い青年が一人。
青年にアルの存在を気にするそぶりはない。
その振り下ろした剣から衝撃波が放たれる。
ドカッ!
衝撃波はあやまたずアルの目前の大木にぶちあたっていた。
「いやぁ、ラブちゃんがんばってるねぇw」
はらはらとかけらを飛ばす砕け散った大木を横目に、アルはへらりと笑う。
「がんばってるねぇ、って、アルさんは、がんばらないんですか?」
ふうっと、一息つき、剣を収めるラブ。
「ん?がんばったよ?今日は、ロクちゃんところの畑で、スイカの収穫w」
こちらもふうっと、さわやかな汗をぬぐう。
ちなみに手にはタオルが。
・・・ぼんくら王子のような外見でタオル首に畑仕事!?
そのギャップにくらりとくる。
「ほい。おみやげw」
どこから取り出したのか、巨大な緑の縞模様の玉。
どうみてもアルの顔より大きいのだが、先ほどまでは持っている様子がまったく無かった。
さすがは、アル。
とりあえずは、その魔法の言葉でとりあえず納得しておこうか。
ごそごそとつづけてとり出す水色の玉。
「アイスオーブで冷やしてあるから、今すぐでもおいしいよw」
レアの無駄使い。
そんなことをいまさら言及するのもあほらしい。
「あ・・最近涼しそうだと思った理由って、それですか?」
ふとと思いついたこと。
「ご名答w」
さすがは・・・
「切ろっか?」
左手にスイカ。
右手に剣。
「ちょw それで切るんですか?」
魔物を日々切り飛ばしてる刃で切った食物を口にするのは、だれでも遠慮したいところだう。
「だめ?」
「駄目です!」
「残念・・・」
とりあえずアルを思いとどまらせるのには成功したラブだった。
ちなみに切るのに使おうとしたのもレアものの剣だったことは、
もう驚くには及ばない。
この後、無事スイカを食べようとしたものの、冷えるを通り越して、凍り付いて、スイカアイスになっていたことも追記しておこう。
【2008/07/30 22:21】 小説 |
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