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影の国。
その国王が、自宅、兼、執務場にしている館。
館は、後者の特性、プラス、フレンドリーな国王の性格上、
国民は比較的自由に出入りすることができる。
仕事のため、あるいは、私用でしばしばユウもこの館を訪れることがあった。
今日の来訪理由は、どちらともいえない。
暇だったから館に来れば、だれぞかしら暇な人がいるのでは、くらいの理由での来訪だった。
話し相手でも探そう、そう思って、覗いた先の応接室。
まぁ、ぶっちゃけ普段暇人がたむろしている部屋を覗いたユウは、思わず呟いていた。
「・・・増えてる」
部屋の中には、女性が一人。
椅子に座って、のんびりと紅茶らしきものを嗜んでいる。
「ん?何がだ?」
「国王陛下のストーカー」
反射的に答えたユウは、思いがけない声に背後を振り返っていた。
「って、レタ、お前、こんなところで何してんだ?」
そこにいたのは、旧友のレタだ。
が、旧友ではあるが、レタは、他国の人間。
街中ならばともかく、こんな国王の館の一角で会うような
「ん?なに、こないたお前に借りた本を返しにきただけだけど?」
軽く手に持った本をかかげ、こないだ借りたろ?という。
「そうじゃなくて!」
「お前ん家に向かってたら、道すがらにアルさんに会ってさ。
今の時間なら、お前がここにいるだろうって言ってたんで来たんだが・・」
ちなみに入り口は、アルさんが一緒だったんで問題なしだったと。
「== あの人は・・・」
なにを考えているんだ、と言おうとして、思いとどまった。
何も考えていない、というのが答えのような気がしたからだ。
「で、国王陛下のストーカーってなんだ?」
「いやさ、アレ・・・」
ユウは、レタに中の見える入り口を譲る。
室内にいるのは、黒いコートの女性。
「?」
特に問題があるとは思えない。
「ユウ君、お客さんかい?」
戦士としては、警戒心に足りないかもしれない。
「!?」
再びかけられた声に動揺をあらわにする。
その場にいたのは、国王・ゼクシオンその人。
「あの、えっと・・」
レタのことをどう説明すべきか、ユウはわたわたと言葉を捜す。
その一方で、国王ゼクシオンと、中の女性を見比べたレタは、
増えたストーカーの意味を理解した。
国王と女性の羽織るコートはまったく同じものだった。
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気がつけば、増えてました(ぇ
【2008/05/28 18:48】 小説 |
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